📚 連載:MuseScore 4でアカペラ楽譜を作る | MuseScoreのインストールがまだの方 ▶ 前回:PDFで書き出す方法
この記事でできること
この記事を読み終わるころには、こんな状態になっています👇
- ✅ バラード/ミドル/アップ、それぞれの「狙うべき方向性」がわかる
- ✅ ジャンルごとのコーラスの動かし方の違いを理解できる
- ✅ ベース・ボイパの役割の使い分けができるようになる
- ✅ ハモリの入れどころ/引きどころの判断ができる
- ✅ 自分のアレンジを「なんで単調なんだろう」から脱出できる
大前提:ジャンルでアレンジは変わる!
まず大事な考え方を1つ。
「同じアレンジ手法を全曲に使い回すと、必ずどこかで破綻します」(´_ゝ`)
例えば、激しいアップテンポの曲にバラード用の動かないコーラスを乗せると…
→ ノリが死ぬ(笑)
逆に、しっとりバラードにアップテンポ用の細かいリズムコーラスを乗せると…
→ うるさくて歌詞が入ってこない
つまり、アレンジって「曲が何を求めているか」を読み取って、それに合わせる作業なんです🎯
楽器バンドで言うと、ドラマーがバラードでもメタル並みに叩いてたらおかしいですよね?それと同じ感覚です。
💡 PoNsの考え方
アレンジするとき、最初に「この曲のジャンルってどっち寄り?」を判定します
BPMだけじゃなくて、曲の”体感の速さ”で考えるのがコツ
BPM 80でもノリノリの曲もあれば、BPM 120でも切ない曲もありますからね〜
数字だけじゃなくて、自分が聴いたときの第一印象を信じてOKです👍
【バラード編】静けさで聴かせるアレンジ術
🎵 代表曲イメージ:
『366日 / HY』、『Pretender / Official髭男dism』、『水平線 / back number』
BPM目安:60〜80前後
狙い :歌詞をじっくり聴かせる/余韻と感情を引き出す
バラードのアレンジで一番大事なのは、「足し算じゃなくて引き算」という発想です。
動かしたい気持ちをグッとこらえて、ボーカルと歌詞を主役にしてあげましょう🌙
① コーラスは「動かさない」が正解
バラードのコーラスは、基本ロングトーン(伸ばし)で攻めます。
細かく動かすと、せっかくの静けさが台無しに(´;ω;`)
具体的にはこんなイメージ👇
- 1小節に1〜2回しか音が変わらない
- 母音は「Oo / Ah」など、息の流れを邪魔しないもの
- 音程の動きは滑らか(5度ジャンプより、2度・3度の隣接音で動かす)
💡 ワンポイントメモ:「動かない=つまらない」じゃない!
ロングトーンは”何もしてない”ように見えて、実は「ボーカルを引き立てる土台」を作っている超重要な仕事。料理で言うと”だし”みたいなものですね🍲
主張しないからこそ、ボーカルの感情がスッと耳に入ってくるんです。
② ベースは「点」じゃなく「線」で
アップテンポでよく使う「ドゥンドゥン」みたいな短い音より、
「ドゥーーーーーン」と長く伸ばすのがバラードのベース。
ルート音をしっかり保つことで、楽曲の安定感が生まれます。
一拍ごとに音を切らずに、「次のコードまで音をつなぐ」くらいの気持ちでOKです♪
③ ボイパは…思い切って減らす or 入れない
これ、めっちゃ大事なポイント!(`・ω・´)b
バラードでカチカチ刻まれると、せっかくの感情がリズムに引っ張られちゃうんです。
- 入れる場合:ブラシ系(パシュ、シュッ)の柔らかい音/2拍4拍だけ
- 入れない場合:4声〜5声構成のコーラスのみで世界観を作る
ちなみに僕は、しっとり系バラードはボイパなしで作ることが結構多いです。
無いほうが、「歌に集中して聴ける」ってメンバーからも好評でした😊
④ ハモリは「サビの最後」に集中投下
バラードはずっとハモらせると重くなるので、ここぞというフレーズで爆発させます💥
たとえばサビの最後の1〜2フレーズだけ3度上ハモを入れると、感動的に締まりますよ〜!
<参考> 「水平線 / back number」を聴いてみよう!
💡 PoNsの小ワザ
Cメロで敢えて音数を減らし、コードは無しでハモリだけを聴かせる形にすると…
聴いてる人が「うわっ、鳥肌!」ってなります(笑)
ハモリは”出し惜しみ”してこそ効果倍増です🌟
【ミドルテンポ編】一番ハマる、でも一番難しいゾーン
🎵 代表曲イメージ:
『チェリー / スピッツ』、『Subtitle / Official髭男dism』、『familie / Mrs. GREEN APPLE』
BPM目安:90〜120前後
狙い :歌心とノリのバランスを両立/飽きさせない展開作り
正直に言うと、ミドルテンポは一番アレンジが難しいゾーンです…!
理由は、バラードの”聴かせ”と、アップテンポの”ノリ”の両方が求められるから(´゚д゚`)
でも逆に言えば、ここを攻略できればどんな曲でも怖くないってことです👍
J-POPの大半はこのゾーンに入るので、ぜひマスターしたいところ!
① コーラスは「動と静」を交互に入れる
ミドルの最大のコツがコレ。
- Aメロ:動かない(ロングトーン中心)
- Bメロ:少しずつ動かす(4分音符のリズム)
- サビ:しっかり動かす+ハモリ展開
つまり、曲の流れの中で”差”を作ることが命です🎯
最初から最後まで同じテンションだと、聴いてて飽きちゃうんですよね…(´_ゝ`)
💡 PoNsのリアルな失敗談
昔、ミドルテンポの曲でAメロからずっとコーラスを動かしまくってたら、
サビで「あれ?盛り上がってる気がしない…」ってなりました(笑)
サビを盛り上げたいなら、Aメロは引き算が必要だったんです。
「サビが主役だから、Aメロは脇役に徹する」って意識すると上手くいきますよ〜🌱
② ベースはリズムを刻みつつ、要所で歌う
ミドルテンポのベースは、ただ伸ばすだけだとぼんやり、刻みすぎるとうるさい。
「8分音符ベース + たまにシンコペーション」が黄金パターン✨
要所で「ファ→ソ→ラ」みたいに動くフレーズを入れると、ベースが”歌い出す”感覚になって、曲に表情がつきますよ♪
③ ボイパは”曲の輪郭”を作る
ミドルでは、ボイパが「曲のグルーヴを決める司令塔」になります。
- Aメロ:シンプル(バスドラとハイハットだけ)
- Bメロ:少しずつ要素を足す
- サビ:フルセット(バス・スネア・ハット全部)
ここでも「展開で変化をつける」が共通テーマ。曲が進むにつれて少しずつ厚くしていくイメージ👍
④ ハモリは「サビ頭・繰り返し・サビ終わり」に配置
これは前回のライラック記事でもやった通り!
サビの中で”波”を作ることで、聴き手を飽きさせません🌊
ライラックの記事でやった「ハモリの入れどころ」の考え方、そのままミドルテンポ全般に応用できます。詳しくは過去の記事を参照してみてくださいね♪
<参考> 「familie / Mrs. GREEN APPLE」を聴いてみよう!
☕ ここでひと息
ふぅ〜、ここまで読んでくださってありがとうございます👏
ここまでで、バラード/ミドルの2ジャンルのコツが頭に入りましたね。
ここでちょっと水分補給して、好きな曲でも聴きながら、
「この曲はバラード寄り?ミドル寄り?」って考えてみると、より理解が深まりますよ〜♪
僕はこの記事を書いてる今、コーヒー☕飲みながらYOASOBIを流してます(笑)
さて、次はラストのアップテンポ編!ここまで来たらゴールはもうすぐです🚶♂️
【アップテンポ編】ノリと推進力をどう作るか
🎵 代表曲イメージ:
『新時代 / Ado』、『アイドル / YOASOBI』、『ニューマイノーマル / Mrs. GREEN APPLE』
BPM目安:130〜180前後
狙い :ノリ/推進力/盛り上がり/一体感
アップテンポは「とにかく楽しく、勢いで聴かせる」のが正解!
細かい音作りより、「全体のノリ」を優先するのがコツです🔥
① コーラスは「刻んで、跳ねる」
アップテンポのコーラスは、短い音価でリズミカルに動かすのが基本!
- 8分音符・16分音符を多用
- 「Doo Doo Doo」「Dn Dn Dn」みたいなリズム感のある母音
- スタッカートを意識して、歯切れよく
バラードと真逆で、動かなさすぎると逆に違和感になります。
「歌詞のない楽器パート」だと思って、思い切ってリズム楽器のように使いましょう🥁
② ベースは「ノリ」を作る最重要パート
アップテンポにおけるベースは、もはや主役級です✨
- 8分・16分のリズミカルな動き
- ルート以外の音(5度・オクターブ)も積極的に使う
- スラップっぽい歯切れのよさを意識
💡 PoNsの推しポイント
アップテンポの曲って、ベースとボイパで7割決まると言っても過言じゃないです。
コーラスがそこそこでも、リズム隊が強いと一気に「カッコいい!」になります🔥
逆にここが弱いと、どんなにコーラスを頑張っても盛り上がらないので注意(´_ゝ`)
③ ボイパはフルパワーで
ここでは出し惜しみ無用!
バスドラ・スネア・ハイハット・たまにシンバル系まで、全部使ってOKです🥁
ただし、サビ前のブレイク(無音)を意識的に作ることで、サビの爆発感が倍増します💥
💡 ワンポイントメモ:ブレイクの魔力
サビに入る直前の半拍〜1拍だけ、ボイパとベースを全部止める「ブレイク」。
これを入れるだけで、サビの一発目が「ドンッ!」と来る感じが強くなります。
プロのアカペラ動画を見るときに意識して聴いてみると、「あ、ここで止めてる!」って発見できますよ〜👀
④ ハモリは「全員で歌う」勢いを
アップテンポのハモリは、3度・5度の厚いハモを多用してOK!
ライブで観客と一緒に盛り上がる、みたいなノリを目指しましょう🎤
ユニゾン(全員同じ音)も効果的で、サビの一番盛り上がるフレーズで「全員で一斉に同じメロディを歌う」と、聴いてる人の鳥肌スイッチを押せます(*^^)v
<参考> 「ニューマイノーマル / Mrs. GREEN APPLE」を聴いてみよう!
3ジャンル比較表|一目でわかるアレンジの違い
| 要素 | バラード | ミドルテンポ | アップテンポ |
|---|---|---|---|
| BPM目安 | 60〜80 | 90〜120 | 130〜180 |
| コーラスの動き | ロングトーン中心 | 動と静を交互 | 刻んで跳ねる |
| ベース | 伸ばす(線) | 刻む+歌う | リズミカル(主役級) |
| ボイパ | 最小限 or 無し | グルーヴ司令塔 | フルパワー |
| ハモリの入れどころ | サビ最後に集中 | サビ頭・終わり | サビ全体で厚く |
| 狙う印象 | 感情・余韻 | バランス・展開 | ノリ・推進力 |
💡 この表は保存推奨です!
アレンジで迷ったら、まずこの表を見て、「今作ってる曲はどこに当てはまる?」を確認するクセをつけると、判断が早くなりますよ〜👍
スクショして、楽譜作成中のPCの隅にでも置いておくと便利です📌
☕ よくあるつまずきポイント&応援コメント
「ジャンルの境目が判断できない…」
これはアカペラあるあるです(笑)
明確な線引きはないので、「迷ったら自分が聴いた印象を信じる」でOK!
判断ミスっても、後から調整できるので大丈夫ですよ٩(ˊᗜˋ*)و
僕も今でも「これ、ミドル?アップ?」って迷う曲ありますし、メンバーと意見が割れることもしょっちゅうです(笑)
「アップテンポのノリが出せない…」
たいていの原因はベースとボイパが弱いです。
コーラスを直す前に、まずベース・ボイパを見直してみてください🎯
それだけで一気に変わることが多いです!
特にベースの音価(音の長さ)を短く・歯切れよくするだけでも、印象が全然違いますよ〜♪
「バラードがどうしても眠くなる…」
逆に動かしすぎてる可能性アリ。
「我慢して動かさない」のが正解です(笑)
動かしたい欲求は、サビの最後にぶつけましょう💥
「動かさないと不安」って気持ち、めっちゃわかります(´;ω;`)
でも、動かさないことに価値があるのがバラードなので、そこは信じて任せてOKです🙏
まとめ|ジャンルを意識すると一気に「プロっぽく」なる
お疲れさまでした〜!
今回の記事のポイントを最後にもう一度まとめます👇
- ✅ バラード:動かさない/伸ばす/引き算で勝負
- ✅ ミドル:動と静のメリハリ/展開で聴かせる
- ✅ アップ:ベースとボイパが主役/フルパワーで盛り上げる
繰り返しになりますが、アレンジに絶対の正解はありません!
ただ、「ジャンルに合わせて引き出しを使い分ける」という意識があるだけで、
あなたのアレンジは確実にレベルアップします🌱
最初は全部完璧にやろうとせず、1曲ずつ、1要素ずつ意識して試してみるのがオススメ。
気づいたら、「あれ?前より自然なアレンジになってる!」って瞬間が必ず来ますよ٩(ˊᗜˋ*)و
10年やってきても、いまだに新しい発見があります。アレンジは本当に奥が深く楽しい世界です♪
皆さんもぜひ、自分なりの”得意ジャンル”を見つけてみてください😊
終わりに
今回で、アカペラ楽譜のアレンジシリーズは以上となります。
ここまでの記事を通して、アレンジに挑戦したい人のヒントに少しでもなれたら幸いです。
- 【初心者向け】MuseScore4のインストール方法|Windows/Mac両対応でやさしく解説
- MuseScore 4でボーカルを打ち込む方法|初心者向けに画像付きで解説
- 【解説】MuseScore 4でコードを調べて打ち込む方法|課題曲:Mrs. GREEN APPLEの『ライラック』
- 【解説】MuseScore 4でコーラスアレンジ!|アカペラらしさを出すコツ〈ライラック編〉
- 【解説】MuseScore 4でアカペラのベースを打ち込む方法|初心者向けにルート音をわかりやすく解説
- 【初心者向け】MuseScore 4でアカペラのボイパを打ち込む方法|ドラム譜の作り方を解説
今後も、アカペラに関する記事を定期的に投稿していきますので、お楽しみに~~~♪
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